坂上遺跡第5・10号住居跡出土の縄文時代中期接合土偶
三鷹市指定有形文化財



 大沢地区の坂上遺跡5号住居跡から、土偶の胴部が発掘調査によって出土したのは、平成元年3月14日のことです。縄文時代中期前半(約5,000年前)の、武蔵野台地では数少ない貴重な土偶として、頭のない姿で長い間展示されていました。
 約130m離れた10号住居跡の発掘調査中に、土偶の頭部が発見されたのは、5号住居跡の発掘から19年を経た平成20年2月23日のことです。2月25日に、洗浄を終えた土偶頭部と、展示中であった土偶胴部との接合を試みたところ、見事接合。5,000年ぶりにほぼ完形の姿に戻りました。
 この珍しいエピソードをもつ「接合」土偶は、平成21年5月19日に、三鷹市指定有形文化財に指定され、市民によって名づけられた愛称「どぐりんちゃん」の名で、三鷹市の文化財のキャラクターとして活躍しています。