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大沢の遺跡5

〜中世の大沢(地下式坑の発見)〜
 野川大沢調節池(大沢野川グランド)の整備工事に伴い、平成12年度に行われた発掘調査で発見された、中世の遺構について紹介します。
 三鷹市では、新川地区の島屋敷遺跡で中世の集落が発見され、市内中世遺跡の代表となっていますが、大沢地区ではこれまでに、中世に関する発見は散発的なものでした。
 しかし、平成12年度の発掘調査では地下式坑(ちかしきこう)と呼ばれる遺構2基が発見されました。地下式坑は、地表からの竪坑を経て地下室に至る構造の遺構で、埋葬に係わる施設あるいは物品の貯蔵施設などと考えられています。構築時期は、古墳時代とされるものや、中世〜近世などにおよんでいますが、特に関東地方においては、中世〜近世に盛んに造られました。
 発見された2基(1号・2号地下式坑)は、ともに地下室の平面形が楕円形で、平坦で低い天井を持った形態をしています。竪坑は地下室の直ぐ脇に位置し、1段高い床を持っています。発見時には内部に流れ込んだ土で、内部のほとんどが埋まっていました。2号地下式坑の内部では、拳大の川原石17点と骨片(長さ5o程の小片で、人骨か獣骨かは不明)が発見されました。
 また、2基の地下式坑の周囲では、大小様々な土坑や掘立柱建築跡(柱穴列)などが発見されました。これらの遺構が全て同時に存在したという確証はありませんが、これらは地下式坑とともに中世の墓域でよく発見される遺構です。そのうち、長さ2m程の平面楕円形の土坑からは14〜15世紀頃(中世の中頃)の土器が出土しました。土器の時期と遺構の構成状況などから、一帯に中世の墓域があったことも考えられます。
2号地下式坑 断面図(1/50) 調査の安全のため天井を除去した状態
(2号地下式坑)
大沢の遺跡6 〜古墳時代の大沢(1)(横穴墓について)〜