発見場所 | 三鷹市中原一丁目6番地先 三鷹市道第76号線の東(360平方メートル) |
発見年月日 | 昭和57(1982)年8月27日 |
土地所有者 | 三鷹市 |
発掘主体者 | 三鷹市遺跡調査会 |
発見の経緯 | 三鷹市中原一・二丁目一帯広がる滝坂遺跡は、昭和57(1982)年7〜8月周知の遺跡外に広がる推定地域内において、市道第76号線の東地区の道路整備に伴う事前の試掘調査及びその後の本発掘調査において、新規に発見されたもので、滝坂遺跡の名称はこの時に命名された。 |
出土状況 | この調査で最も注目された成果は、これまでまとまって出土することがなかった縄文早期前半、撚糸文終末期の特異なデザインをもつ土器が、1軒の竪穴住居跡からまとまってて出土した点にある。 出土土器は、5個体の半完形と当該土器群の特異性を具備する口縁部土器片のほか、多数の胴部〜底部の撚糸文期の土器群や並行期と考えられる大浦山T式土器も出土している。 既存道路における調査の性格上トレンチ状の調査区からほかに、早期前半期では、炉穴や集石などの遺構やスタンプ形石器、礫器、特殊磨石、敲石などの石器類が発見されている。 なお、この調査時点では未確認であった竪穴住跡の南端の一角は、平成6(1994)年に個人住宅建設に伴う発掘調査が実施され、遺構の輪郭が検証され、充填土からやはり同時期の遺物が発見されている。 |
掲載文献 | ●吉田格・高麗正 1983「三鷹市滝坂遺跡の調査概報」『考古学ジャーナル』216所収 ニューサイエンス社 ●吉田格・高麗正 1983「三鷹市滝坂遺跡の調査速報」『武蔵野考古』29所収 武蔵野文化協会考古学部会 ●三鷹市遺跡調査会 1988 『滝坂遺跡』三鷹市埋蔵文化財調査報告第13集 三鷹市教育委員会 |
種別 | 市重宝第20号(三鷹市文化財保護条例第5条第1号)考1号 (有形文化財・考古資料) |
員数 | 55点(半完形土器5点及び口縁部破片50点) |
保管先 | 三鷹市新川三丁目7番9号 三鷹市の埋蔵文化財収蔵庫 |
所有者 | 住所 三鷹市野崎一丁目1番1号 氏名 三鷹市 |
管理者 | 住所 三鷹市下連雀九丁目11番7号 教育センター 氏名 三鷹市教育委員会 |
指定日 | 平成16年4月7日 |
−はじめに−
このほど三鷹市において指定した文化財(考古資料)について、指定理由のほか、特に学術的な点を下記に解説します。
なお、平成17年3月まで三鷹市遺跡調査会事務所(三鷹市新川三丁目7番9号)の特設コーナーにおいて全点公開しています。是非この機会にご覧ください。
名称 滝坂遺跡出土の縄文時代早期前半・撚糸文系終末期土器群
1 指定内容