速報展示室
住宅地の中にある縄文集落跡−西谷遺跡−
入間川のかつての湧水地点近くに位置し、眺望に優れ、現代でも居住に適した住宅街の一角(中原四丁目)から、縄文時代中期の集落跡が見つかりました。住宅建替えに伴う断片的な調査の積み重ねによって、予想を越えた大規模集落跡であることが判明してきました。
磨製石斧の出土状況(中期後半)
住居跡床面から出土した土器(中期後半)
住居跡埋没後に、後から掘り込まれて設置されたと考えられる土器(中期後半)
住居跡覆土から出土した土偶3体(中期後半)
2005年8月23日付新聞で出土が報道され、話題になりました。
土偶:人体を模した素焼きの小像で、関東地方では縄文時代早期から作られていたようです。本遺跡から出土した土偶は、中期後半の加曾利E式期に作られたもので、腕部が横に突出し、十字形を呈しています。顔面の表現や脚部が省略されているのが特徴のひとつですが、乳房や腹部の膨らみが強調されて作られています。
この調査は、住宅建替に伴い、平成16年12月から、平成18年2月まで、断続的に行われました。
現在は三鷹市遺跡調査会で整理調査が行われています。
大型の炉が設けられ拡張の痕跡を持つ住居跡(縄文時代中期後半)