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横穴墓に埋葬された人々について、市内の埋葬例から考えてみましょう。

1 野水橋横穴墓群3号墓

 玄室内は大きな石の列で前・後室に区分され、後室に40歳代の男性と3歳程の幼児が埋葬されていました。2人の体の向きは玄室主軸に垂直で、頭は北西を向き、40歳代男性は仰向けに足を伸ばした姿勢(伸展葬:しんてんそう)です。
 男性の推定身長は 164cm程で、当時の平均的な値と考えられます。
 2人は寄り添うように安置されていて、年齢差からも親子という関係が想像できます。
2 出山横穴墓群8号墓
 被葬者は4人です(これをA〜Dとします)。
A:40歳代男性 身長 150cm程 頭は北東向き
B:8歳程幼児  男子と思われる     〃
C:30歳代男性 身長 160cm程。頭は南東向き
D:20歳代女性 身長 150cm程。   〃
 4人とも伸展葬で、一部ではお互いの骨が重なりあう状態で安置されています。
 4人のうちCとDは骨の特徴がよく似ていて、兄妹であったかもしれません。また、Cの顎骨には悪化した歯周病の痕跡が認められます。

3 羽根沢台横穴墓群7号墓

 被葬者は1人で、玄室の奥に安置されていましたが、埋葬姿勢が不自然な状態でした。よく調べると、下半身の骨が上半身に重ねられていました。追葬をする場合、古い埋葬人骨を玄室の隅にまとめてから新たな埋葬を行う例は多いのですが、追葬がないのに人骨がまとめられているのは極めて稀なことです。
 被葬者は40歳代男性で、推定身長 163cm。華奢(きゃしゃ)な体つきで、顔は「ほそおもて」であったことが判っています。
  幼児を埋葬していることは、横穴墓が地域首長などの個人墓ではなく、一族(家族)の墓であることを示すと考えられます。
 出山横穴墓群8号墓の男性には歯周病が認められました。歯周病は豊かな食生活の結果ともいえます。また、羽根沢台横穴墓群7号墓の男性は華奢な体つきで、肉体労働をしていたとは考えられません。
 以上、「一族の墓」「豊かな食生活」「肉体労働をしない男性」ということから、横穴墓に埋葬された人々には「地域の支配階級一族」というイメージが沸いてきます。
横穴墓に埋葬された人々